パワポでイラスト風の建築パースをつくる!
パワポでこれをつくります。↓

この記事はこんな人におすすめ!
・サクッとプレゼン用のパースがつくりたい建築学生
・普段使用しないパワポの機能を知って、活用の幅を広げたい人
この記事は「パワポで建築パースをつくる」シリーズの第2回目の記事です。以前は写真風のパースを作成したので、そちらの記事もぜひ読んでみてください。
目次
モデルを用意する
モデル作成にはスケッチアップを使用しました。モデルの作成手順については省略しますが、スケッチアップでのモデル作成について以前解説した記事があるので、そちらを参照いただければと思います。
以下が今回使用するモデルです。

素材を用意する
パワポでレタッチするには「図形の塗りつぶし(図またはテクスチャ)」を使用します。これを使用すると写真や模様を図形の割り当てることができます。今回は以下のように建物の壁や路面に使用するテクスチャを用意しました。

テクスチャや写真を用意する時は、フリーサイトを活用するのがおすすめです!

今回はイラスト風のパースにしようと思うので、このテクスチャを少し加工します。
コンクリートのテクスチャを選択し、「図形の書式」から「アート効果」、「パステル:滑らか」を選択。するとテクスチャがイラスト風に変わります。路面のテクスチャも同様に「パステル:滑らか」としておきます。

次は水面のテクスチャを選択、「アート効果」より「光彩:デフューズ」を選択します。

次は壁のテクスチャを選択、「アート効果」より「線画」を選択します。

以下がテクスチャを加工した結果です。

図形にテクスチャを割り当てる
先ほど加工したテクスチャを「Ctrl+C」でコピーし、挿入した図形に「塗りつぶし(図形またはテクスチャ)」より「クリップボード」を選択してテクスチャを割り当てます。この要領でテクスチャをすべて図形に割り当てしておきましょう。モデルにレタッチをする際に、ここからコピペして使用すれば編集が楽になります。

これに加えて、パワポのデフォルトのテクスチャを使用します。図形を挿入し、「図の書式設定」から「塗りつぶし(図またはテクスチャ)」、「テクスチャ(U)」より「新聞紙」を選択。

以上で図形へのテクスチャ割り当てはひとまず完了です。次の章からモデルの編集を始めていきます。
レタッチのしかた
01.図形をモデルに割り当てる
モデルの編集を始めていきます。先ほど用意した図形をコピペして、「頂点の編集」を選択します。割り当てたいモデルに合わせて頂点を編集していきましょう。


図形の頂点を増やしたいときは、頂点編集中に「Ctrl」キーを押しながら図形の外周を選択します。
一通り建物のテクスチャを割り当てたのがこちらになります。

02.テクスチャの調整
全体的に見て、路面のテクスチャのパースがくずれているので調整したいと思います。
図形を選択して「図の書式設定」より「幅の調整」、「高さの調整」を修正することでテクスチャの縦横比を変更してパースを調整します。

調整後がこちらです。

03.明暗の調整
次は明るさの調整をしていきます。「図の書式設定」の「明るさ」を調整し、面ごとに明るさを調整します。

図形の割り当ての際、明るさを調整のために、面ごとに図形を分割して割り当てしておくと良いです。

明暗の調整後がこちらです。

04.水面を表現する
次は水面を表現していきます。割り当てをする時は以下のように写真の消失点を意識して図形を編集していきましょう。
建物に割り当てた図形の上から編集するのはやりにくいので、元のモデルに割り当ててからコピーします。

水面のテクスチャを割り当てし、透明度を調整したものがこちらです。

05.影を付ける
次は影を付けていきます。スケッチアップで影付けした部分を図形でなぞっていきます。

影を付けて透明度を調整したものがこちらです。

06.背景を付ける
次は背景を挿入します。曇り空の写真を挿入し、縦横比を変更します。

背景挿入後がこちらです。

07.点景を挿入する
次に点景を挿入します。今回は傘をさした人をいれてみます。

パワポで写真を透過するには、先ほどやったように図形に写真をテクスチャとして割り当て、図形の透明度を調整します。

パワポで雨を降らせる
最後にパワポで雨を降らすアニメーションをつけてみます。「挿入」タブの「アイコン」より、検索欄で「水」と検索します。すると雨粒が出てきますので、これを選択して挿入します。

挿入したら塗りつぶし色や透明度を変更して、コピペで雨粒をたくさん作成しましょう。

作成した雨粒をグループ化しておきます。「アニメーション」タブの「アニメーションの追加」より「直線」を選択。すると雨粒が上から下にスライドします。

デフォルトの状態だと雨のスライド量が少ないので、スライドの終了点を枠外までずらします。

次に枠の上部にも同様にコピペしておきます。

次に雨のスライドが滑らかに繰り返し表示されるようにします。「アニメーション」タブの「アニメーションウィンドウ」を選択。アニメーションの項目をすべて選択し、「効果のオプション」の「効果」タブの「滑らかに開始」と「滑らかに終了」を「0秒」にします。加えて「タイミング」タブの「開始」を「直前の動作と同時」とし、「繰り返し」を「10」としておきます。これにより、雨のアニメーションが連続的に表示されます。

まとめ
こちらが完成したパースです。雨粒の量が多かったので少し減らしました。

いかがでしたでしょうか?今回はパワポでイラスト風の建築パースを作成してみました。建築設計課題などでぜひ参考にしてみてくださいね。今後もパワポを使って面白いパースづくりを発信していこうと思うので、ぜひ他の記事も読んでいただければ嬉しいです!それではまた。